総務省によるスマホ「実質0円」規制と、その後について




先日、職場の新人社員が上司に質問していた内容を聞いて、この話題に触れてみることにしました。一般の方だけでなく、携帯電話の販売に携わっている人も、詳しい内容までは意外と知らないかもしれません。

スマホ「実質0円」規制とは?

そもそも事の発端は2016年2月2日に総務省より発表された「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」の策定です。このガイドラインは同年4月1日から運用されており、ザックリ要約すると「スマホの端末代金の実質負担が0円になるような過度な割引をやめましょう」という内容です。

ガイドライン策定の背景

ドコモ、au、SoftBankの3大キャリアがシェア率を競い、新規ユーザーの獲得に注力する中で、MNP(のりかえ)による新規ユーザーに対して高額なキャッシュバックやポイント還元、そして端末代金に相当する額の割引といったサービスが日に日に過熱していきました。中には端末代金以上の割引が付く、実質0円を更に下回る金額で携帯電話を使えるキャンペーンまでありました。

他社からMNP(のりかえ)で新規加入する顧客に対する、この過度な割引が、同じキャリアを長年使っているユーザーからの不満や不公平を訴える声に変わっていきました。

また、国としてはMVNO(いわゆる格安SIM)の普及を狙っています。世界を基準に考えると日本の携帯電話料金は高いので、MVNOによる新規参入企業が増えることで価格競争を加速させたい狙いがあり、このようなガイドラインが策定されたと考えられます。

とはいえ、日本のモバイルの通信環境は他国とは比べ物にならないくらいハイクオリティと言われているので、まったく同じ基準で比較していいものかどうかは別の議論になるかと思います。

規制の対象はスマホだけ?

新人社員と上司が話していたのがこの件です。結論から言うと、スマホのみです。ガイドラインには「スマートフォン」というワードが多用されており、従来型端末(ガラケー)については特に言及されていません。

なお、「スマートフォン」という用語の定義については、以下のように記されています。

2 用語の定義

(中略)

(2)スマートフォン

タッチスクリーン(映像面を有する入出力装置であり、当該映像面に利用者 が触れることで入力するものをいう。)を有する移動端末設備であって、(中略)通話及び三・九-四世代携帯電話アク セスサービスによるインターネットの利用を可能とする機能を有するものを いう。

引用元:スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン

余談ですが、上の文章に出てくる「三・九-四世代携帯電話アクセスサービス」というのは4G LTE4Gのことを表しているので、auで言うところのガラホはここに該当してくるのではないか…と、個人的には思っています。

その後の展開

このガイドライン、策定された当初は「SoftBankが総務省に噛み付いた」だとか大きな話題になりましたが、最近ではまた店頭にデカデカと実質0円と書かれたポスターが貼ってあったり、実際のところが不透明でした。

なので調べてみると、2016年10月7日には3大キャリアに対し、ガイドラインに違反したとして再発防止策の報告を求める行政処分を行ったり、同月13日には規制緩和を求める動きがあったりと、私が知らなかっただけで話題にはなっていたようです。

ちなみに3大キャリアが “ガイドラインの抜け穴” として行っている施策のひとつが、中古端末の下取りです。毎月割や月々割といった、端末購入を補助するための割引ではなく、切り替え前の中古端末を高値で買い取る名目で「実質0円規制」に抵抗しているようです。

参照

スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン

「実質0円規制」緩和求めるソフトバンク、ドコモは抜け道封じを要望――総務省のフォローアップ会合 – ケータイ Watch

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